ペンラをタオルに持ち替えて

INIが熊本のWANIMA主催ロックフェスに参加するという情報が出たのが7月。
先行では惨敗するも一般でなんとかチケットが取れ、前方エリアも確保して、初めてのフェス、初めての熊本に行ってきました。

邦ロックミリしらの私でも名前と代表曲を知っている名だたるアーティストの中に名を連ねる「INI」の文字。
フェスどころかアイドル以外が出る音楽イベントはもしかして初めてかもしれない、という人間が「INIが出るから」といって気軽に参戦していいものかと躊躇いもありましたが、これからどんどん世界に向けて大きくなっていく彼らが経験する初めての現場に、行ける環境にあるのに行かなかったらきっと後悔するだろうなと思って決めました。

私は歌もダンスも自分が体験したことが無く、技術的なことは何も語れないヲタクで、そして歌がきっかけで大夢推しになったわけでもなく(そもそも日プ期間はフェンファン1pickでした)、今も視聴可能な形で残されている過去の大夢が歌う映像を見ても、歌っている姿に惹かれるということがありませんでした。

ところが


HEROの終盤、ステージを下手側から映すカメラに抜かれてモニターに大写しになった大夢の横顔が、全身全霊で歌いながらも全力で楽しんでいて、今まで見た中で一番良い表情をしていました。

彼自身を構築する音楽の中でとても大きなウエイトを占めるであろう邦ロックのフェスで、縦に長い野外ステージを埋め尽くす観客を見ながら初めてのステージに臆することなく歌声を響かせるその姿に、想いが溢れて止まらなくなりました。

今まではどうしても、自分に音楽の素養が無いために大夢の好きな音楽のこと、歌で彼が伝えたいこと、活き活きと語ってくれるその良さが理解出来ずに勝手に劣等感に似た感情すら持ち合わせていましたが、理論も理屈も抜きに、目の前で見せてくれたパフォーマンスが全てで、大夢が愛する音楽の素晴らしさを身を以て証明してくれました。
まさに「ここは俺のステージ」って感じで。

どこかで、資料映像としてでも良いから残っていてほしい。
でも、あの日見た景色は自分の中だけに留めておきたい気持ちもあります。

そして新曲の歌詞の匠海パートに「真実を」という部分があってドラマとリンクする内容なのか気になったり、疾走感がありつつボーカルラインもラップラインも光る、ハチャメチャに盛り上がる楽曲が主題歌のドラマで、匠海がどんな演技を見せてくれるのかが楽しみで。

本当は、KCONLAの現地に行けなかった悔しさで熊本行きを決めたところがありましたが、そんな後ろ向きの動機をふっとばして有り余るほどの幸せを、11人がくれました。

フェスからの帰路で見たTGC配信は初めて立つとは思えないほど堂々としたパフォーマンスで、やはりアイドルのINIちゃんの本来の主戦場はそこなんだと痛感して、これからまだまだたくさんやりたいこと、夢を叶えていってほしいし、大夢のプラメを読んで自分の感じたものが間違っていないなと嬉しくなりました。

またいつか、フェスで歌う大夢が見たいなぁ。

あと、単純にフェスっていいですね。
今回はモッシュもダイブもなく、立ち位置指定のソーシャルディスタンス型だったので本来のロックフェスとは様相は異なると思いますが、それでも独特の雰囲気を味わえて心の底から楽しかったです。
お肉も美味しかった…

最後に、OPからお昼のINIちゃんのステージが終わるまで天気がもって、お昼過ぎは少しぐずついたけど18時からのWANIMAさんのステージは少しオレンジがかった夕焼けが見えるくらい天候が回復したのが不思議で、やっぱり柾哉って晴れ男かも。

12時過ぎの、奇跡的に熊本だけ雨雲がない天気図を添えて。