やっぱり未だに何者でもないけれど

INIちゃん結成2周年、3年目に入る節目で振り返ってみると果たして私自身は何が変わったのかと落ち込む。

2年という月日は、流れ去るのはあっという間なのに人が何者かになるには足りないと思う。

色んなことから逃げて、避けて、辛い大変な思いはしない代わりに多分得られるものは、SNSで見る誰も彼もより限定されていて、まぁいっかと自分に言い聞かせるように明日もまた何も成長せずに1日を終えるんだろう。

自分自身の変化と環境の変化と、推しと推しを取り巻く社会が変わっていくことに抵抗が無くなって、しがみついていたものを一度手放してみて、それでもやっぱり生きていくには何かしらの目的が欲しくて。

使った時間、お金、すり減らした精神、体力、人間関係。

得たものより失ったものの方が多いのかもしれないけど、アイドルのヲタクをするようになってからの人生は、確かに楽しい。

どんなに刹那的でも、時にふと我に返る瞬間があったとしても。

いや、言うほど頑張ってないから本当に怒られる、色んなヲタクに。

頑張れないよ、そんなに。

こんなこと言っていて明日突然世界が変わってしまうかもしれないし、INI見てもピクリとも感情が動かない瞬間は確実に来るから。

ちょうどニノが結婚発表した時に、私の興味関心は既に嵐から離れていたように。

ジャニーズ事務所も自分が1番楽しくヲタクをしていた時代とは大きく変わって、会いたいと思う人も行きたいと思う現場も、見たいと思うコンサートも無くなってしまった。

MONSTA Xはもう7人で何かをすることはないし、多分日本でコンサートすることはこの先二度と無いだろう。

色んなところで負った傷を、もう埋まらない穴を、INIで覆い隠そうとしている部分はたしかにあって、本来の用途ではない器に入れているような罪悪感にも似た気持ち。

ごめんね、所詮ヲタクも慈善事業じゃないから。

明日には綺麗サッパリ忘れて、全てを投げ捨てて行ってしまっても許してね。

INIという集合体がある程度揺るがないものとしてそこにあるのは、私にとって精神的な安定に繋がっていて、私が何かで寄りかかりたい時にフッと消えてしまったり、期限が目に見えて決まっているわけじゃない存在というのは、とてつもなく失礼な言い方をすれば都合が良いからだ。

混沌とした視界の中でただ真っすぐ引かれた白い線を見つけたら、自然とその上を歩きたくなるように、今この時点ですぐには居なくならないINIって北極星くらいの重要度で。

スマホがあれば星なんて見なくても方角が分かるけど、ふと空を見上げた時に何もなくても北がどっちか分かるというのは、少なくとも何かに頼らず私自身で物事を判断する軸とそのための知識が自分の中にあるということ。

いつかその白い線が道の先で途切れることがあっても恨んだりしないから、ここまで迷うことなく歩かせてくれてありがとうと言えるくらいの、そういう大人に私はなりたい。

名も無き、無害な存在に。