流れ星が落ちてきた夏

記憶が薄れていくのが悲しくて、寂しい。

でも多分、またすぐに逢えると信じている。

 

 

 

2023/07/15-16、大阪にて開催された、いくみんとズハオのペンミに行ってきた。

東京公演は初日だけ入ることが出来たが、私自身がコロナ感染の療養明けなのも重なって2階で静かに見ていたため、大阪では同行者と一緒に元気に楽しめたら良いなくらいに思っていた。

 

 

1階席の真ん中くらい、通路脇だけどAP席が近くてカメラマンさんも頻繁に行き来しておりよく見たらいくみんのご親族の方が並んでいる列の近くだった。

1pickでは無かったけれどいくみんのこともズハオのことも応援していた同行者と、可愛い可愛いかっこいいとはしゃぎながら見る幸せ。

東京公演とはセトリもゲームコーナーの内容もガラッと変わっていて大阪らしいやり取りもあり、新しい曲を練習してくれた2人と、スムーズに進行できるように工夫してくれた運営の皆さんに感謝の気持ちでいっぱいになった。

楽しくて楽しくて、でもこれが終わったらあと1公演、明日が終わったらズハオにまたいつ会えるんだろう、という考えが頭をよぎる瞬間も無いわけではなかった。

 

アンコールでは二人とも公演グッズのTシャツに着替えてくるため時間がかかる、それを待つ間に流れるVTRは毎度のことながら素に近いズハオが映されていて、何度見ても可愛い。

その間に、長くK-POPのファンをしている同行者が、Candyの原曲はH.O.Tで代々SMアーティストにカバーされ、EXOもレイさんがいたEXO-Mでパフォーマンスしたことがあると教えてくれた。

(さっき調べたらまさに10年前の2013年、ズハオは12才でちょうどダンス始めた頃)

そして、いくみんがやった品行ZEROが個人的にブロビの思い出の曲なのでペンミでやるとは思わなかった、と驚きつつ喜んでくれた。

いつも単番で寂しいので純粋に連番相手がいる嬉しさとはまた別に、色んな偶然が重なった結果であるけど大阪の追加公演が決まってすぐに、一緒に行きませんか、と声をかけて本当に良かった。

 

そんな話をしていた次の瞬間、ステージに誰も出てきていないのにモニターに2人が映し出されて後方のファンが一斉に立ち上がって歓声をあげる事態が起こった。

なまじ東京公演の記憶があるため、咄嗟に客席降りだと分からなかった私はキョロキョロと2人を探して辺りを見回すと、1階の後方出入り口から入ってきたズハオの頭だけが見えた。

サインボール欲しいけれど、それ以上にもしかしたら近くをズハオが通るかもしれないと考えると、頭が真っ白になりただただ団扇を握りしめることしか出来ない。

 

そうこうしている間にズハオが全身見える位置まで降りてきて、通路からCブロックに向かってボールを投げ始めた。

初めてズハオの全身を後ろから目の当たりにしたが、あまりに背が高くて背中が広くて思わず「デカーーーッ」(C.V.藤牧京介)となった。

マスターでも他の誰でも多分あの瞬間のズハオの背中は記録出来ていない、私だけの画角から見える景色だった。

ありえないくらい長い脚、すんげぇ高いところにある腰、太平洋くらいある背中、その上に頭。

178cmではないな、と確信した瞬間ズハオが振り向いてすぐ横の通路を降りてきた。

一番星の生まれ変わりは、手に持っていたボールをほぼ手渡しで後ろの席の人に配っていく。

そういやボール投げ下手だった。

目の前に来た時にもう手持ちのボールは無くて、その代わりに人生で初めてこんなに近くでアイドルを見た。

見たと言うかズハオという存在が横の空間に概念として存在していた。

大人しくズハオの顔を眺めていればいいのに、こんな幸運二度と無いと焦った私はなぜか何も持っていないズハオに向かって手を差し出すと、ズハオが右腕にスローガンを巻いているのだけ見えた。

すると、あろうことか一番星の生まれ変わりは左手に握りしめていたくしゃくしゃのスローガンをひょいとくれたのだ。

 

現代のアンパンマンかと思った。

 

こんな欲深いヲタクに何の躊躇いもなく持っていた物をくれて、そのまま広い背中を見せて降りていくズハオ。

途中いくみんのご親族がいらっしゃる座席に立ち寄り、おじさん達に愛嬌を振りまいて、また次のところへ歩いていく。

 

混乱して座り込んでいた私に、同行者が興奮気味に声をかけてくれた。

チビの私に合わせて少し屈んでくれたらしいズハオの優しい顔、私は全く記憶が無いが「良いもの見られました」と言っていたのであとでWeiboでめちゃくちゃ客席降りの動画を探した。よくわからなかった。

 

考えてみればマスターだけでなく他の日本人らしき人もスマホで客席降りを撮影していた気もするが、ヲタクの本能としてズハオの公式団扇を握りしめていた結果、人生で1番近いズハオのことをなんらかの記録に残すことは出来ず、ハイタッチしたり大好きだよと声をかけたわけでもなく、ズハオの表情よりも背中の広さと目の前にあった腕ばかりが記憶に残っている。

 

 

サイン会で話したり、終演後に街で遭遇したりした人の方がよほどやり取りして意思疎通出来たと思うので羨ましいなと思わないでもないが、アイドルとして過ごしている時間の中で流れ星みたいな一瞬の煌めきを振りまいて去っていたズハオのことを、これからもずっと忘れないで生きていきたい。

 

 

2日目は単番だったが、丸一年課金していたおかげかチケプラトレードで無事に取ることが出来たため、今後もチケプラ様の靴を舐めて生きていく。

オンライン配信の件や、いくみんが出演するRBWのファミリーコンサートの告知の後に、まだズハオの告知が残っていると聞いて途端に怯えだすヲタク。

 

ズハオが姿勢を正して話し始めた瞬間に中国語が分かるファンが悲鳴を上げ、後ろにいた中華ペンのお姉さんが「アルバム…」と呟いたのが通訳さんより前に聞こえた。

アルバム…マジか…どういうこと?となりつつ、通訳を聞いて初めて理解した日本人のヲタクがもちろんものすごい悲鳴をあげて、ズハオがたじろぐ。

しかも今日が初めての情報解禁で、それ、日本のペンミで良かったんだろうかと思ったけど

、レイさんや事務所が日本のこともズハオの活動する場所として考えてくれているのかなと淡い期待もしてしまった。

 

 

実際、ズハオがボイプラファイナル直前で脱落してしまった後も、グローバルのファンダムでは希望を捨てていない意見が多かった。

大丈夫、なぜならズハオはレイさんの事務所所属だから、とわざわざたくさんの理由を画像にまとめて貼ってくれている人もいた。

 

正直、私はレイさんのことも染色体の子達の活動も知らなすぎて、その時は藁にも縋る思いにすらなれなかったそれを唐突に思い出したのも、やっぱりズハオの中心にあるのはいつだってレイさんの存在なんだなとペンミを通して再認識したからで。

 

19歳のズハオを年齢制限を超えているのに事務所に入れてくれたこと、RBWとどんなやり取りがあったかわからないけれど、韓国のオーディション後に日本人の練習生と日本でのペンミをさせてくれて、ただスマホで投票していただけの日本の私達に逢える機会をくれたこと、それらをただの温情や思いつきでやるわけもなく。

 

 

撮影の匂わせとかもあったし、どのくらいの準備期間があるのか予想がつかないけれど、多分そんなに待つことなく、きっとまた元気な笑顔を見られる日が来ると期待している。

期待してねってズハオも言ってたし、多分。

 

 

 

以下、雑記。

MONSTA X(というかほぼウォンホ)は着ているTシャツをその場で脱いでサインして投げたりしていたが、スローガンを貰うというのがあまり聞いたことがないし、特にサインや何か特別な印があるわけでもないので正直、私にはこれをズハオから貰ったという証拠が無い、別に誰かに証明する必要もないのだけれど。

なんとなく上手い収納方法も見つからず今は部屋のハンガーに吊るしている。

しっかり縦に折られた跡が残っていてズハオの顔が真っ二つになっているが、多分右腕と同じように左手に巻くために縦に折っていたのかな?と勝手に思っている。